~木原 智代  Tomoyo Kihara~ 2008彫刻部 受賞作家展

カテゴリー: 第71回展の記録 オン 2008年3月25日
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「無題」 W78×D70×H170cm
ミスクトメディア
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「無題」 W35×D30×H35cm
ミスクトメディア
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<略歴>
1980 東京都生まれ
2005 日本大学芸術学部美術彫刻コース卒業
第69回新制作展
2006 東京五美術大学連合卒業制作展(東京都美術館)
日本大学芸術学部美術彫刻コース教職員展
第70回新制作展/新作家賞
第22回(財)北野生涯教育振興会彫刻展
個展 木原智代展(seira/銀座)
2007 日本大学芸術学部美術彫刻コース教職員展
第71回新制作展/新作家賞
2008 個展 木原智代展(clement salon/青山)
<作者から>
触る心地に酔えたことが私の表現欲求への始まりで、そこには確実に私の感覚があったように思います。そしていつからか触る心地を自ら意識しだす時がきて、触る物が自分のものになってゆく感覚に陥ります。意識できてしまうからこそ表現への答えはみつかることはなく、何かを表現したいという欲求から抜けられないのだろうと思います。
ものに入り込んでいる私は、雑沓の中で常に立ち位置を確認してどれだけ意識を保てるか、試しているように思います。しかしその雑沓の中で意識している感覚はやはり私一人だけのものであり、幻覚であるかのようにも感じられます。二つの境界は曖昧であるがゆえに、常に針穴へ糸を通すような感覚でなければならないと考えています。その感覚は決して刹那的ではなく過去も未来も感じる私の世界であり、その中には物体が確かに目と手で確認できます。
物体は今一番、私にとって責任の持てる提示の手段であると考えています。

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