<作者から> 6年程前から石を素材にして制作をしています。これまでの制作の中で一貫して、一個の原石(塊)の中から、『今にも動き出しそうな形を掘り出す』ことを最大のテーマとしています。
<作品1 「動塊」> 六角柱を横に倒し、上から押さえつけたようなフォルムを掘り出しました。作品を前後から見たときに6つに区切られた凸凹の面(量)が上下左右に関連し合いながら、像全体が横方向へ“キャタピラ”のように転がり出しそうな動きをねらっています。幼子がダンボール箱にもぐり込み、その中で四ッ足になって歩くことで、箱がモゾモゾ・ゴロゴロと動き出す様を目にした時、その様子がとても面白く感じたことが制作のきっかけになっています。
<作品2 「廻」> 作品1「動塊」でねらった転がり出しそうな動きを、よりシンプルに考えて制作しました。“風車”のように中心点の周りに6つの量を配置し、それぞれの量に隣の量を押し出す関連性を持たせることで像全体がクルクルと回転し続ける様を形造りました。 |