第86回新制作展 彫刻部受賞作家の紹介

カテゴリー: 協会新着第86回展の記録 オン 2024年3月19日

第86回新制作展 受賞作家展 「彫刻」 
■展覧会名 第86回新制作展 受賞作家展 「彫刻」
■会  期 2024年2月5日(月) 〜 2月15日(木) ※休廊日2月11日(日)
■時  間 11:00〜18:30(最終日16:00終了)
■会  場 ギャラリーせいほう
■住  所
〒104-0061 東京都中央区銀座 8丁目10番7号 東成ビル1 F
Tel:03-3573-2468 fax 03-3573-5678
オープニングセレモニー 2/5【月】17:00〜
■交  通
JR新橋駅/銀座口 地下鉄新橋駅/1番出口 地下鉄銀座駅/A3出口 より
■受賞作家
稲角新平、河村幹夫、西井武徳、藤田結花(敬称略)>絵画部・SD部受賞作家展詳細はこちら


■稲角新平
INAZUMI Shinpei   

作品題名

作品①
「CYBER  RAY」
サイズ:W 68  D 51  H 113cm  材質:ワイヤー

作品②
「FETUS VERSION II」
サイズ:W 52  D 20  H 36cm  材質:ワイヤー、チューブ、粘土

 作品③
「DEFAMATION VERSION II」
サイズ:W 10  D 13  H 28cm   材質:有刺鉄線、粘土

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<作者の言葉>

つい2年ほど前から使い始めたワイヤーという素材によって、自分の表現は急激な展開をみせている。
それ以前の20年間は、粘土を使った基本に忠実な彫塑の制作スタイルであった。 粘土だけでの表現スタイルに行き詰まりを感じていた際、ふと何げなく手にしたワイヤーで作ったものが、思いもよらない新たな可能性を見出してくれた。
彫塑によって培った観察力とワイヤーの組み合わせによる化学反応。 そこから産み出される作品は、自由な発想への扉を開いた。 仮想現実や宇宙空間などの際限のない世界にも足を延ばし、素粒子レベルの極小の世界にも私の思考を運んでくれる。
扉が見えること、それは気付き。 扉に手が届くこと、それは希望と不安。
扉の向こう側には何があるのか分からないが、それを開けていった者だけが見ることができる光景。 誰も見たことのない景色を伝えられるように、この先も制作を続けていければと思う。

 


■河村幹夫
KAWAMURA Mikio

作品題名

作品①
「帽子」
サイズ:W 72 D 46 H 93cm  材質:桐、杉

作品②
「旅路」
サイズ:W 52  D 80  H 164cm   材質:松、桐、草まき

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<作者の言葉>

地方地域によって風習、風土、生活環境は様々です。
日本海北陸地方の「空気感」を、木彫刻で創作し表現します。

 


■西井武徳
NISII Takenori

作品題名

作品①
「vanishing point
(‘23)
サイズ:W 70  D 70  H 170cm  材質:樟

作品②
「ニケ(
24)
サイズ:W 20  D 20  H 25cm  材質:テラコッタ

作品③
「HANAUTA(18)
サイズ:W 30  D 20 H 80cm  材質:樟

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<作者の言葉>

素材とイメージと自分との関係を大事にしながら、素材から命が生まれる瞬間の力強さのようなものを作品として表現できたらと考えております。

 


■藤田結花
FUJITA Yuika

作品題名

作品①
「対、見つめる」
サイズ:W 50  D 130  H 100cm  材質:コールテン鋼、銅

作品②
「皮肉の循環」
サイズ:W 30  D 30  H 3cm  2基  材質:ブロンズ

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<作者の言葉>

大人になるといろいろな部分が鈍感になる。
老いということだけでなく、そうならないと社会の中で生きていくのが難しいからだと思う。
そしてそれは、一般的には「強くなる」ということなのだろう。

わたし自身、鈍感さを得つつある今。
過去、全身で抱いていたヒリヒリとする孤独感や痛みが、わたしを構成し存在させる大事な要素であると考えるようになった。

わたしはビビッドな感覚を忘れずにいたい。

どう生きても最期に人間は、独りなのだ。率直に、そこに居る自身を、認める。
孤独から逃げるのではなく、添い遂げるような気持で、その昇華として、作品をつくる。
それはわたしだけの孤独であり、他者も等しく持つ孤独である。

 


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