~江村 忠彦 EMURA Tadahiko~ 2013彫刻部 受賞作家展

カテゴリー: 第76回展の記録 オン 2013年3月1日
002_1
「底流」
28×187×69cm
乾漆・木・樹脂
002_2
「おかえり」
67×95×45cm
乾漆・木・ステンレス
002_3
<略歴>
1984 岡山県岡山市生まれ
2007 岡山県美術展覧会 岡山県教育長賞(’08県展賞)
HOPE 2007(広島県岡山県合同卒業制作選抜展)
2008 岡山大学大学院教育学研究科美術教育専攻修了
2009 新制作展 初入選(以降毎年)
第8回あさご芸術の森大賞展 優秀作品展
2010 筑波大学彫塑展(~’13)
国民文化祭おかやま2010美術展 県知事賞
2012 筑波大学大学院人間総合科学研究科博士後期課程芸術専攻修了
新制作展 新作家賞
<作者から>
重力に対するささやかな抵抗。
それは、いわば我々にとって生活することである。
地に対して立つ、そして時には休み横になること。
これら姿勢に我々は、その人の意思を読む。
人に限らず、このような様相は、様々なものの中に潜んでいる。
たとえば、木に石に土に対しても見出される。

いかなる姿勢をとり、いかに生活するか。
作者の働きかけで、乾漆もまたある姿勢をとり始める。
作者は彫刻に「いかなる姿勢をとるのか」と問う。
「このような生活に」と願う。
願いは空間に触れ、ときに歪みつつも実現される。

作者はこれを見て、また明日を創造しようとする。
一方で歪んだ願いは、たしかに歪んではいるが、だれかの主観と奇跡的に通い合うかもしれない。
作者は、稀に言葉が通じ合うのを待つ。

彫刻は事実であり、そこに詩を見出したいとおもう。

Copyrighted Image