第79回新制作展開催のご挨拶 委員長 久保制一

カテゴリー: 第79回展の記録 オン 2015年9月24日

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79回 新制作展が始まりました

第79回新制作展が始まりました。

絵画、彫刻とスペースデザインの3部門からなる新制作展は、自由で闊達な精神と、柔軟で豊かな感性に満ちた個性あふれる作品の発表の場を常にめざしてきました。

今年は元気で魅力的な展覧会になっているのではないかと想います。国立新美術館の広い会場に、ゆったりと贅沢な展示空間を造り出しました。

新制作協会は、その創立の時から自由であること、純粋であることをコンセプトにして発表の場をクリエイトしてきました。最近、公募団体展に対して元気がないと言われることがありますが、多くの方から新制作は元気で魅力的だといわれます。若い作家も着実に育っています。

さらに元気で魅力的な展覧会をめざして、『子ども・アート・しんせいさく』というイベントを今年は企画実施いたします。子どもたちの元気とコラボレーションした展覧会は、またいつもとは違う会場風景をクリエイトしてくれるのではないでしょうか。展覧会に多くの子どもたちがきて様々な作品と出合い、小さな無垢の魂がアートと直にふれあいそれぞれの想いをココロのどこかに抱いてくれたらと願っています。

「子どもたちの世界は、いつも新鮮で美しく、驚きと感激に満ちあふれています。残念なことに、私たちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力を鈍らせ、ある時は全く失ってしまいます。もしわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な天使に話しかける力を持っているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない『センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目をみはる感性』を授けてほしいとたのむでしょう。」とは海洋生物学者のレイチェル・カーソンさんの言葉ですが、まさしくセンス・オブ・ワンダーを展覧会の会場で共有できたらうれしく想います。
メインイベントは絵画の展示会場での紙コップを積み重ねるインスタレーションのワークショップです。数万個用意され紙コップをひとつずつ積み重ねていく中で、日常の見慣れた素材が作る異次元の世界の迷路に迷い込んだ感じになります。積み上げるのに自分の世界に埋没して、ふと周りを見る周りの紙コップと、壁にかかる絵画とでコラボレーションされていることにきっと気づくはずです。そのワークショップに先立ち、入口でもらった缶バッヂの作品を探して展示作品をじっくり見て回る缶バッヂクイズなどたくさんの企画をしています。

また、「しんせいさく・こんしぇるじゅ」のワッペンをつけた会員と観る方との交流とコミュニケーションもはかることが出来ます。人と人との関係の中でアートは成立しますので、真剣な出合いと新たな発見が多いに期待されます。

純粋さと自由な精神を失わずにこの多様な価値観の交錯する時代の中にあって、なしうることをなしていく新制作でありつづけたいと念じています。

ぜひ新制作展の会場にいらしてご高覧くださいますようご案内申し上げます。

 

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